還暦おやじのセミリタイアライフ

55歳で早期退職したサイドFIREおやじが日常と昔話を綴ります

贅沢な仕事の悩み

55歳で会社を早期退社した後、以前から副業としてやっていた技術翻訳を個人事業として本格的に始めた。しかし、開業したからといって仕事が急に増えるわけではなく、しばらくの間は仕事があったりなかったりで、悶々とした毎日を送っていた。多くの翻訳会社と契約を結び、徐々に仕事の量は増えてきたものの、セミリタイア計画通り「生活費の半分」を安定的に稼ぎ出すのは難しい状況が2年ほど続いていた。現在の業界Webニュースの翻訳業務を請負い始めたのは3年前からである。それからというもの、この仕事が中心となった。

通常の技術翻訳業務では、契約会社から仕事の打診があり、数週間後に納期が指定されることが多く、それまでに大量の原稿を一度に翻訳することが求められる。語数で言うと数万語単位の案件が多く、そうなると朝から夕方まで翻訳して納期に間に合わせなければならない。けれど納品後は、また次の案件が来るまで仕事がまったくないという状況になる。それを極力避けるため、並行して複数の翻訳会社と契約を結んでいるのだが、それだけ顧客管理にも気を使う必要があり、少なからずストレスを感じることもあった。ちなみに、通常翻訳者は誰しもこんな感じで仕事をしていると思う。

 

ところが、業界ニュースの会社と契約してからは、仕事の流れが一変した。毎日昼頃に定期的にほぼ一定量の原稿が送られてきて、それを翌朝までに納品するというスタイルだ。この業務依頼のおかげで、平日の午後だけ仕事をすればよく、土日や祝日には完全に休むことができるという、非常に安定した公務員のような(?)生活が送れるようになった。世界中の業界では常に英文のニュースが発生しているため、翻訳の仕事が絶えることもなく、毎日定期的に原稿が送られてくる。しかも、午前中は自由に時間が使えるという点が、非常に気に入っている。この業務を請け負うようになってから、他の翻訳会社との契約はすべて解約した。

このような安定的で気楽な仕事にありつけたことは、とてもラッキーなことで、自らの仕事運の良さを実感している。全くストレスを感じることなく、報酬的にもかなり好条件の契約で、大好きな専門分野の海外ニュースをいち早く翻訳できるため、シンプルに楽しい。仕事の量もペースもある程度思い通りに決められるため、なんの不満もない。ありがたや、ありがたや。

 

実はセミリタイアした当初から、60歳を迎えると同時に完全リタイアするつもりでいた。しかし、このような好条件の仕事ができるようになったことから、ズルズルと続けてしまっているのが実情だ。さらに、ここ1,2年、AIの進化によって、仕上げの文章校正などが非常に効率的にできるようになった。専門外の技術的用語もAIが詳しくアドバイスしてくれる。3年間でこの業務特有のコツも得た上、AIアシスタントの導入で生産性が飛躍的に向上した結果、現在では1日2〜3時間で1ヶ月の基本生活費を十分賄える状態になった。

だが、こうしたAIによる生産性の向上は、突き詰めていくと、あと1、2年もすれば私の存在すら不要になるということかもしれない。もう誰もお金を払って翻訳者に仕事を頼まなくなるにちがいない。そう考えると、今後どうするかを真剣に決める時は、もうそこまで来ているのだろう。

 

翻訳者不要「Xデー」が来るその日まで、このまま惰性で今の仕事を続けるべきか、それともこちらから積極的にスパッと辞めてしまうべきか… 贅沢な悩みであることは分かっているが、それでも今後の選択について考えることは重要である。人生の次のステージに進むための決断を下す時期が迫っている…

などと、大好物の2個目の「御座候」を頬張りながら、これからについて熟考する還暦の秋なのである。

 

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