我が家には3匹の猫様がいらっしゃる。♂♂♀で、それぞれ今年で8歳、6歳、5歳になる。ワタシがアーリーリタイアしたのが4年前なので、ワタシのセミリタイアライフは最初から彼らとともにある。まず最初にはっきり断っておきたい。うちの子たちは明らかに世界一かわいい。
元来猫好きで、結婚直後にも三毛猫を飼っていた。どこへ行くにも一緒で楽しく過ごしていたが、子供が生まれ、猫アレルギーになってしまったことで、残念ながら6歳で実家に引き取られることになった。その後23歳まで生きて長寿猫となったので、この三毛猫にとっては実家暮らしがとても快適だったのであろう。
子供も成人し、仕事も落ち着いて転勤や引っ越しもなくなったことで、8年前に今の長男猫を迎えた。その遊び相手として2年後に次男を迎え、女の子も欲しいな〜と翌年長女も迎え入れた。長年猫と暮らせなかった反動で、3年間のうちにあれよあれよと3匹を飼うことに・・・。あっと言う間にワタシの理想、猫に囲まれた暮らしとなったのだ。
その1年後にアーリーリタイアを決行。猫たちと24時間いっしょにいたい!というのも、マジでリタイアした理由のひとつである。それまで一日数時間しか家にいなかったワタシが、朝から晩までずっと猫たちのテリトリーに居座るようになり、最初は随分戸惑っていたようだ。「おいおい、また家にいるのか?」「仕事行かなくて大丈夫か?クビになったのか?」「オレたちのごはんはグレードダウンしないだろうな・・・?」など、とても心配そうな顔をしていた。
猫たちとのセミリタイアライフの1日はこんな感じである。
まず、朝は水を与えることから始まる。常に3カ所に水飲み場を用意してあるのだが、そこ以外に洗面台やトイレの自動手洗い器など、いろんな場所で水を飲みたがるのだ。ベッドから出たら、身支度を整えながら彼らの個別ニーズに応えていく。
朝ご飯を食べていると、長男がテーブルに乗ってきてヨーグルトをねだる。我が家では長男だけが人間の食べ物を欲しがるのだ。ちなみにテーブルであろうがどこであろうが、我が家に猫たちの立入禁止場所はない。基本的にタブーなき猫ファーストの家なのだ。人間の客などめったに来ないので、別に気にする必要はない。もちろん猫たちは遠慮などしない。
朝食後は、妻が猫たちを運動させるためおもちゃでひと遊び。なぜかワタシではあまりノッてくれない(涙)。運動後は猫飼いの必需品「ダイソン掃除機V12」で家中の猫毛をレーザー光線で照らして掃除。3匹×1日分の抜け毛を一掃する。
午前中は皆お気に入りの場所で睡眠。その間に急いでスーパーで買い物を済ます。お昼になるとおやつを与えるのだが、その時間が近づくと呼んでもないのにどこからともなく全員ダイニングに集合だ。ひとしきりおやつ(ウエットフードパウチ1袋を3匹でシェア)を堪能したら、午後の睡眠時間開始のため順次解散。
ワタシは昼食後その日の仕事に取り掛かるのだが、満腹で1時間もすると必ず睡魔に襲われる。毎日1時間ほど、猫といっしょにお昼寝するのが日課になっている。毎日お昼寝するのは幼稚園以来である。
お昼寝後に仕事を続けていると、3時過ぎには猫たちがかわりばんこに机に乗ってきてスキンシップをねだる。片手で猫を撫でながら、もう一方の手でキーボードを操作して仕事するという、最高に幸せな職場環境に感謝する。
仕事が終わって趣味のギターを弾き出すと、ギター好きの次男がやってくる。次男は小さな頃からギターが大好きで(音が好きなのか、形が好きなのかは分からない)、ワタシの傍らに座って下手くそな演奏を聴いてくれる唯一のファンである。長男は昔から、ギターを手にすると速攻で違う部屋に逃げる・・・。
17:00に外の防災無線からいつもの物悲しい音楽が聞こえてくると、それを合図に全員ダイニングに再集合し、小競り合いしながら夕飯を待つ。こういう時は末っ子の長女が一番強い。猫の世界でも「女は強し」だ。
お風呂の前には、毎日必ず全員のヘルスチェック。1匹ずつ抱っこして、目・耳・鼻・顎の掃除、歯磨き、お腹周りと脇の下のブラッシングを行う。そして就寝。ベッドで一緒に寝る子や、キャットタワーのてっぺんで寝る子など、各々好きな場所でぐっすり朝まで眠る。夜泣きとかは滅多にしない。たまにトイレの砂かきの音で目を覚ましてうんち掃除をすることもあるが、まったく苦にならない。すでに、猫たちが健康なうんちやおしっこをしたのを確認できると、幸せな気分になれるくらいの境地に達している。ちなみに起きている時間なら、トイレに入っていく猫たちの姿を見るだけでうんちとおしっこの判別がつくようになった。もはやうんこ掃除の達人である。
このように毎日365日、ほぼ同じことを繰り返して生活している。そんな3匹の猫たちとの生活はワタシにとって、とても良い生活リズムと心の安寧をもたらしてくれている。長時間家を空けることはできないし、もちろん旅行なんて不可能だ。でも、それをストレスに感じることはまったくない。むしろ、猫たちを見て、撫で、一緒に寝ていると、それだけで自然と顔がほころび、セミリタイアのおかげでこの子達と24時間いっしょに生活できてよかったなと心底思う。宗教に救われるのと同じような感覚なのではないか。猫たちには1日でも健康で長生きして欲しい。そのために、ワタシのセミリタイアライフのすべてを猫たちに捧げてもいいと思うのだ。
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