アラカンおやじのセミリタイアライフ

55歳で早期退職したサイドFIREおやじが日常と昔話を綴ります

60歳からの仕事とお金

今朝のNKHラジオで、60歳からの仕事について話していました。

大きな変化としてまずやってくるのが、55歳前後の役職定年です。ワタシは外資系企業の社員だったので、役職定年という制度はありませんでしたが、通常日本の会社では、この役職定年を境に給料が大きく減ることになります。てっきり役職手当がなくなるだけかと簡単に思っていましたが、どうやらそれだけでは済まないらしく、年収平均で前年比30%ほどマイナスになってしまうとのこと。いくら役職を解かれて責任が軽くなるとはいえ、30%減はあんまりな話ですよね。

 

次にやってくるのは60歳か65歳の定年退職です。退職とはいうものの、継続雇用制度を利用することで引き続き会社に残ることができ、その場合は1年毎の契約更新となるそうです。政府発表のデータでは、継続雇用時の年収は60歳以前と比べて同等かマイナス2〜30%程度となっていますが、役職定年前の過去最高値の年収に比べると50%程度マイナスになる場合が多いとのこと。よくSNSで60歳を迎えたおじさんが、「仕事が一緒なのに、給料半分以下にされて・・・やってられっか!」みたいな愚痴をこぼしているのを見ますが、あながち嘘や大げさじゃなかったようです。もちろん企業によって大きなバラツキがあると思いますが。

 

現在では、60歳定年を迎えた会社員の85%が、継続雇用制度を使って同じ会社で働き続けることを選んでいるらしいです。給料半分になってもお父さんがんばっています!みなさんいろいろ事情があってのことでしょうけど、人によって必要なお金にバラツキはあれど、結局は老後資金が不足していることが大きな理由のひとつではないでしょうか。退職金は持ち家のローン返済に消えるし、子供がまだ大学生なら学費がかかるし、年金はまだもらえないし・・・。なんだかんだ言っても、55歳くらいまでに十分な資産形成ができていなかったら、半分の給料でつまらない仕事でも、続けるしか選択肢がないという人も多いのではないでしょうか。じゃなければ、85%もの人がこんな理不尽な条件で働き続ける?

 

ラジオで大学の先生がおっしゃるには、これらの処遇が気にくわない場合、50代のうちに再就職(転職)するか、定年以降に個人でできる仕事の準備をしておくのがいいと。曰く、50代になったら今自分に何ができるのか(ひとつめの”Can”)をよく考えることが大切。会社の中だけで通用する技能ではなく、世間一般で通用する自分が持つスキルとは何か?を考えるのです。それにもうひとつ、自分が好きなこと、興味を持って定年以降も続けられること(もうひとつの”Can”)を見つけ、これらを掛け算して60歳以降の働き方を考えるべきだとおっしゃっていました。何も考えずに、いきなり感情的に会社を早期退職してしまわないように、とおっしゃっていました。

おお!これはまさにワタシと同じ考えを言っておられるではないか!と我が意を得たりでした。

 

ワタシは、40歳で外資系企業に転職して得た英語力に、就職以来30年以上のキャリアがある専門の工学的知識(趣味でもある)を掛け合わせ、専門分野の「実務翻訳」をセミリタイア後の仕事にすると決めて、早期退職の2年前から準備を開始しました。どちらか一方だけでは難しいですが、両方揃えることで予想より順調に仕事を得ることができています。おかげで取り崩しで日々資産が減るプレッシャーに怯えることもなく、楽しいセミリタイア生活を送れています。でも、よくよく考えると、55歳までにセミリタイアできるほどの資産という保険ができけたおかげで、こういうわがままな働き方を選ぶことができたのでしょう。

 

結局60歳以降に、好きな仕事を誰にも指図されずにやりたいと思ったら、まずはお金がないとね、という身も蓋もない話になってしまいます。もちろん天下のNHKラジオでは、朝っぱらからそんな夢を潰すようなことは言いませんでしたけど。楽しいセミリタイアやサイドFIRE生活を送るためには、早くからお金のリテラシーを上げておくことが、「ふたつのCan」を探すことより何よりも第一に大切なことではないでしょうか。

 

⤵⤵ ぜひ、ポッチッとお願いします!

にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村