アラカンおやじのセミリタイアライフ

55歳で早期退職したサイドFIREおやじが日常と昔話を綴ります

外資系と日系企業の違い【その2】

昨日からの続き、外資系と日系企業の違いについて、その2です。

 

昨日は雇用方式の違いによる社内教育の充実度の差について書きましたが、さらに重要なこととして、外資系では個人への権限委譲のレベルが日系よりもはるかに高いということが挙げられます。外資系では、一つの仕事を一人で担当するスタイルを取る事が多いので、その仕事に関する権限委譲が進んでおり、同僚や上司と相談しないと決められないといったことはほとんどありません。顧客との仕事の打ち合わせも担当者個人が責任を持っているので、計画の範囲内であればその場で即決することができます。ですから出張も一人だけで行くことが多くなります。その代わり担当者がバカンス取って長期に不在となっても、他の誰もカバーできないし、することもありません。産休を取る同僚の業務を、残ったメンバーがブチブチ言いながらもカバーしている日系企業とは大きく異なります。しかし、長期間仕事が止まっても何も具体的な支障が起きないケースがほとんどです。バカンス時期に多少仕事が遅れたとしても、それ以外の普段の生産性が高いので、全体として問題にならないということなのでしょう。

 

一方日系企業の場合、ひとつの打ち合わせや出張に何人もの社員(部長、課長、主任、若手・・・)が参加し、一部を除いて挨拶以外何も喋らないで帰ったりします。そういうのを目にするたびに、正直めちゃくちゃ生産性の低い仕事のやり方だなと呆れてしまいます。大勢いても結局誰も決めることができず、打ち合わせの結論がその場で出ないことも多かったので、そんな時はゲンナリしてしまい、また時間を無駄にしてしまったと後悔したものです。効率的に仕事を進めたくて決定権を持つ人物を探していくと、最終的に重役や社長までたどり着いてしまうことすらよくありました。

 

こうした違いは、ほとんどが雇用方式の差が原因で生まれたものだと思っています。もちろん日系企業のメンバーシップ型にも良い点が多いことは、新卒から15年以上そこで働いてきて育ててもらったのでよ〜く理解しています。働く人たちの平均的質の高さや規律の良さは、海外のどの国よりもすばらしいとさえ思っています。それでも、この生産性の低さは流石にいただけません。

実はこれが、セミリタイア後のワタシの資産に日本株が少ない理由のひとつにもなっています。せっかく良い人材やすばらしい技術があっても、著しく生産性の低い仕事のシステムがそれを台無しにしていると感じられるからです(特に過去に仕事で痛い目をした経験がある企業)。最近では一部ジョブ型を取り入れるような動きもありますが、採用形式だけ取り入れても、社会や会社全体の文化風土が変わらなければ大きく変わることはないでしょう。

 

日本政府も、「ばらまき」を続けるより人材の流動性を高める政策を徹底的に進めれば、日本の経済成長にとっていい効果を出せるのでは?と思うのですが、そうすると「非正規ガー!」とか「中小企業ガー!」とか言い出すややこしい人が多くなりそうなので、なかなか難しいのでしょうね。やっぱりまだまだ米国株に頼るしかないのかな〜。

 

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