幼い頃から親の言うことも聞かずに好き勝手やってきた方ですが、それでも中・高・大学と進むにつれ将来のために嫌な教科の勉強もしたし、家が貧乏だったので、学費を稼ぐために嫌でもいくつもアルバイトを掛け持ちして働く必要もありました。就職してからは、基本的には好きなことを仕事にしたので楽しくはあったのですが、それでも無理難題をふっかける嫌な人と仕事で関わる必要も多々あったし、後半は中間管理職としてバカな上司(外人)と出来の悪い部下に挟まれて、知らず知らずに相当ストレスを感じていました(過去ブログ参照)。
現代日本社会においてサラリーマンとしてお金儲けをするということは、嫌なことでも文句を言わずにやらなければいけないことがたくさんありますよね。よくも30年以上もそんな生活に耐えてこられたもんだと、たまに振り返るたびに我ながら関心してしまいます。いやはや、本当に自分を褒めてあげたい。
会社をアーリーリタイアしてセミリタイアライフを開始してからというもの、嫌なことはしない生活を続けています。いや正確に言うと、最初のうちは意識的に嫌なことはしないように努力してきました。長年の社畜生活のせいなのか、ちょっとでも気を抜くとつまらない欲に負けてしまったり、考えるのが面倒になり当初の意思が揺らいでしまうときもあったのです。
退職直後は失業保険をもらうため、ハローワークから毎月再就職活動の報告を求められます。在職中から副業で始めていた翻訳をアルバイトとして継続しながら、ネットのリクルート会社からの紹介で毎月面接を受けたりしていました。失業保険が切れたら翻訳をしながらセミリタイアするつもりだったので、あくまで保険給付を受けるためと割り切って面接にのぞんでいたつもりなのですが、たまに「お?」っと思う求人案件があると自然と力が入り、いくつかは最終面接まで進むこともありました。生まれながらの貧乏性のせいでしょうか、つい目の前のお金(給与待遇)に目が眩んでしまうのです。まだ自分のセミリタイアライフプランに、金銭的な不安があったのも原因でしょう。
その度に初心に立ち返って思い直し、なんとか再就職をしないまま保険給付期間を完了して、無事(?)に当初計画通りセミリタイア生活をスタートすることができました。いくら金銭的にいい条件だといっても、会社勤めをする以上、たくさん嫌なこともしなければならなくなります。長時間通勤、単身赴任、スーツ着用、外資系中間管理職としてのストレスフルなポジション、残業対応などなど。あのまま一時の欲に負けて再就職なんかしていたら、今頃また昔と同じストレス地獄に溺れていたところでした。クワバラ、クワバラ。
おかげさまで今では、まったく嫌なことはしない生活が送れています。好調な米国株による当初計画を上回る資産増と、なんだかんだ順調な翻訳受注量により、ちょっとやそっとのことでは揺らがない自信も付きました。やっとセミリタイア免許皆伝です。
ワタシの長い人生の中で、こんなにもワガママな生活ができるのは、乳幼児以来ではないでしょうか。その人生も残すところあと20年程度だと思われますし、元気で家族との生活を楽しめるのはさらに5〜10年ほど短い可能性もあります。残りの人生を無駄にすごさないためにも、今までお金のために犠牲にしてきた時間を取り戻すためにも、これからは嫌なことは一切せず、好きなことだけして生きて行くぞと固く誓っているのです。