アラカンおやじのセミリタイアライフ

55歳で早期退職したサイドFIREおやじが日常と昔話を綴ります

翻訳業とセミリタイア

早期退職を検討するうえで何をさておき必要なのは、言わずもがなお金です。FIREを志すほとんどの方は、早くから株や投資信託などのリスク資産に投資して資産運用をしているものと思われますが、その点我が家は完全に出遅れました。いざ具体的に退職を決めるまで、投資についてはほんの少しバランス型投資信託をかじった程度で、ほとんどの資金は定期預金での運用でした。そりゃ増えるわけないよね。

結局退職する段階での金融資産は完全FIREするにはまったく不足しており、必然的に退職しても仕事を続けるセミリタイア(サイドFIRE)の道を選ばざるを得ませんでした。生活費の半分を労働収入、半分を投資からの不労所得で賄う計画を立てたのです。そうなると夫婦ふたりの我が家の場合、年間150〜200万円くらいの労働収入が必要となる計算です。この200万円弱をどんな種類の労働で稼ぐかが、セミリタイアの成否を分ける重要課題でした。

折角会社勤めを辞めるのですから、アルバイトでもパートでも今更どこかに通勤したくはありませんし、できるだけ他人とのコミュニケーションは避けたいと思っていました。となると自宅でできる仕事しかありません。自分に何ができて楽しめそうかと色々考えて、直近15年間外資系会社員として培った英語力と、専門の技術力を活かした技術翻訳(実務翻訳)ができれば一番いいなと思ったのです。

とはいえ、一度も専門的に語学の勉強をしたことのない元エンジニアが、急にプロの翻訳者として食べていけるほど甘い世界ではないことは理解していました。最初は会社に行きながら当たって砕けろ精神で副業として始めたのですが、未経験者が十分な仕事を得られるようになるまでには相当な時間が掛かりました(結局まともな勉強はしませんでした・・・)。突如翻訳を初めてカレコレ5年、最近になってようやく安定的に仕事を受けられるようになり、目標とした額以上の収入を自宅で1日3〜4時間仕事するだけで得られるようになりました。時間は掛かりましたが、やはり当初の狙い通り、翻訳業はセミリタイアとの相性がバツグンだと言えます。

そんなこんなで、フリーランス翻訳者に転身できたこと、ありがたいことに退職直後の1ドル110円でコロナショック時に買った投資信託が爆上げしたことなどが重なり、金銭的には当初計画よりかなり上振れのセミリタイア生活が送れています。贅沢をしているわけではないですが、お金の心配をせずにぼちぼち暮らせていることを考えると、つくづく自分は運のいいヤツだと思うのです。あとはAIが翻訳の仕事を奪うまで(後2〜3年?)このペースを続けて、なんとか逃げ切って年金生活につなげたいと思っています。

 

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